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第3部 フランスの高齢者福祉制度 第5章 収容施設対策 1 高齢者施設の分類 2 ホスピス 3 高齢者住宅 4 老人ホーム 5 要介護老人受入施設 6 ユニデ・ド・ビ 7 一時的収容施設 8 民間の老人ホーム 9 長期滞在施設 10 収容施設に関する共通事項 第6章 在宅維持 1 認 定 2 契 約 3 福祉的・医療福祉的検査 4 研 修 5 報 酬 6 社会保険、社会扶助等に関する措置 7 所得税に関する措置 8 保 険 |
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第5章 収容施設対策 -------------------------------------------- 1 高齢者施設の分類 ----------------------------------------- 2 ホスピス -------------------------------------------------- 3 高齢者住宅 ----------------------------------------------- 4 老人ホーム ------------------------------------------------ 5 要介護老人受入施設 --------------------------------------- 6 ユニテ・ド・ビ ----------------------------------------------- 7 一時的収容施設 ------------------------------------------- 8 民間の老人ホーム ------------------------------------------ 9 長期滞在施設 --------------------------------------------- 10 収容施設に関する共通事項 ---------------------------------- 第6章 高齢者の有料家庭委託 ------------------------------------ 1 認定 ----------------------------------------------------- 2 契約 ----------------------------------------------------- 3 福祉的・医療福祉的検査 ------------------------------------ 4 研修 ----------------------------------------------------- 5 報酬 ----------------------------------------------------- 6 社会保険、社会扶助等に関する措置 --------------------------- 7 所得税に関する措置 ---------------------------------------- 8 保険 ----------------------------------------------------- (参考文献)(再掲) (以下については「フランスの高齢者福祉(1)」(既刊)に掲載) はじめに 第1部 フランスの社会保障制度 第1章 社会保障制度の枠組みとその変遷 1 社会保障の概念 2 社会保障制度の変遷 第2章 社会保障関連予算 第3章 フランスの社会保障及び社会扶助の概要 1 社会保障 2 社会扶助 第2部 社会福祉関連組織 第1章 地方分権化による権限委譲 1 地方分権化 2 地方分権化以降の国と県の役割 第2章 行政組織 1 国 2 州 3 県 4 市町村 第3章 社会福祉関連機関 1 市町村社会福祉センター 2 社会保障金庫 3 民間組織 第3部 フランスの高齢者福祉制度 第1章 フランスにおける高齢者問題の背景 1 高齢者の定義 2 人口の高齢化 3 高齢者の収入と健康状態 第2章 フランスの高齢者福祉の体系 1 高齢者福祉の体系 2 高齢者対策の調整 第3章 所得政策 1 財政的援助 2 社会保障負担及び税制上の優遇措置 3 その他の優遇措置 第4章 在宅維持 1 家事援助 2 生活補助サービス 3 在宅介護 4 デイ・センター 5 居住環境の改善 6 その他 (参考文献) |
1 1 3 4 5 5 6 6 7 7 9 28 28 30 31 32 32 33 35 36 |
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第5章 収容施設対策 フランスでは、自立性を失った人のための収容施設として、3種類のカテゴリーが規定されている。
ここでは、特に高齢者に関わりの深い福祉・医療福祉施設を中心に見ていくことにする。 1 高齢者施設の分類 高齢者のための福祉・医療福祉施設とは、主として高齢者を常時収容する公立及び私立のすべての施設をいう。同様に、一時的であろうが連続的であろうが、有料で自宅に2人以上の高齢者を恒常的に受け入れる個人(第6章参照)は、州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)の調整手続きに従う限りにおいて、施設とみなすことができる。この場合は、一般的に高齢者に割り当てられている場所全体が施設とみなされる。 1975年6月30日の法律75−535号第3条では、施設の名称がそのコンセプトや技術の進展に応じて変わることを考慮し、固定的な用語が規定されていない。同法では、設立や大規模拡張の際に、州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)の答申に従うべき施設の大きなカテゴリー(障害者の受入施設、高齢者の受入施設等)が列挙されているのみである。 そこで、高齢者のための施設の実態を考慮して、1975年6月30日の法律75−535号に基づく高齢者のための施設を分類してみると、ホスピス、高齢者住宅、老人ホーム、要介護老人受入ホーム(MAPAD)、ユニテ・ド・ビ、一時的滞在施設、有料老人ホームをあげることができる。他の高齢者のための収容施設として、病院法に基づく長期滞在施設がある。 以下、本章2〜9でこれらの施設について概観したうえで、高齢者施設に関する共通事項を本章10で説明する。 |




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2 ホスピス(救済院)(hospice ) ホスピスの本来の使命は、高齢者、障害者のための収容施設として、必要な介護を提供することである(保健法典第678条)。 公立のホスピスの転換(transformation)の原則は、1975年6月30日の法律75−535号により定められた。これにより、ホスピスは10年以内に1970年12月31日の病院に関する法律70−1318号に基づく医療機関(長期滞在施設等)か、または1975年6月30日の法律に基づく高齢者の収容にあてられる公施設法人(老人ホーム等)に転換されねばならないと規定された。この転換政策は、その実施まで時間を要したため、最初の期限は5年間延長され、1991年には、さらに5年間の期限延長が行われた。 転換の決定は、長期滞在施設への全部または一部の転換の場合、保健担当大臣のアレテ*により、福祉・医療福祉施設への完全な転換の場合は、県議会の意見を徴した後、県地方長官のアレテにより行われる。 転換を行うにあたっては、長期滞在施設よりもむしろ、医療部門を付属する老人ホームが適しているとされる。その方が、日常生活に近い環境での高齢者の維持に向いており、また、明らかに疾病保険の支出の抑制のためにも適した解決策である。 すでに、転換の対象となる総床数(21万7000床)の約80%が転換され、その結果、部分的に医療化された老人ホームに12万8000床、長期滞在施設に3万6000床、中期滞在施設に2100床、成人の障害者のための施設に2600床が生み出されている。 しかし、まだ多くの転換の対象となるホスピスの床を有する州において、社会保障機関は、疾病保険と老齢保険が共同でホスピスの転換に対し援助を行っている。ホスピスの転換に対し、疾病保険が14%、老齢保険が16%の合計30%の援助が行われている。 また、各州に残るホスピスの条件改善のために、1989年から1993年にわたる政府の計画が決定され、国と州の契約により国の財政的援助の枠組みが規定される。国(社会問題省)のホスピスの条件改善への援助率の平均は30%(20〜40%間で調整される)であり、地方公共団体(県よりも州の援助が多い)と同じ率である。従って、公的補助金の総額は経費の60%となる。 *アレテ(arrété):大臣又はその委任を受けた行政当局(地方長官等)が行う行政行為であり、ある場合には規則でありある場合には決定である。 3 高齢者住宅(logement-foyer) 高齢者住宅は、共同利用部分を含む、独立した住宅の集合である福祉的性格の施設で、場合によっては有料の洗濯、介護、社会教育などの任意的サービスが含まれる。高齢者住宅(「logement-foyer」とは「住宅一寮」という意味であるが、本書においては「高齢者住宅」とする)は、本来健常者の施設であったが、入居者の自立の状態(健康状態)を考慮すれば、大多数の高齢者住宅においては医療設備化が不可避となっている。実際に、高齢者住宅の床数のうち30%は医療設備化されており(日常の介護及び医療部門)、入居者の平均年齢は80歳となっている。さらに、高齢者住宅の運営組織は年齢の制限(下限)を設けることができ、新しく建築する際には、要介護老人が受入可能であることが求められており、高齢者住宅の性格が老人ホームに近付きつつある。しかし、外部のサービス(家事援助、在宅介護)の利用と施設内部の医療部門のどちらが良い方法であるのか十分検討する必要がある。高齢者住宅のもともとの使命からすれば、外部のサービスの利用が適していると考えられ、社会保険(老齢金庫)も高齢者住宅の医療設備化に関しては消極的である。 高齢者住宅の多くは、市町村社会福祉センターや1901年法に基づく協会が運営している。入所者は入居料及び共益費を支払い、また任意的なサービスの料金については、別途サービスの利用者が支払う。高齢者住宅は施設内、または施設外に高齢者食堂(foyer-restaurant)を設置することもできる。高齢者食堂は家族及び社会扶助法典163条に規定されており、高齢者住宅と同様、市町村社会福祉センターや協会により運営され、高齢者に低価格で食事を提供している。 高齢者住宅の規模は、原則的には50〜8O住居で、高齢者は「部屋(chambre )」ではなく、数部屋からなる「アパルトマン(appartement )」を利用できる。アパルトマンのタイプとしては、面積が20uの「F1」、30uの「F1 bis」(最も多いタイプ)、46uの「F2」があり、それぞれ浴室、トイレ、台所が付属している。また、高齢者は自分の家具を持ち込むこともできる。 4 老人ホーム(maison de retraite) 老人ホームは、その使用が義務的である食事やその他の共同サービスを有する高齢者施設である。当初、老人ホームが受け入れていたのは自立した高齢者であったが、自立を失った入居者の増加により、ホームの大多数が医療部門を備えるようになってきている。また、もともとはひとつの部屋に複数の床があるケースが多かったが、最近では共同の部屋をなくしたり、個別の食堂を設置するケースが増えてきている。 老人ホームは、市町村社会福祉センター、1901年法による協会、民間部門等により運営されている。200床を越える場合は公施設法人が運営しなければならないとされている。老人ホームの規模は、古いタイプの場合では100床以上のこともあるが、最近建設される老人ホームはほとんどが80床以下となっている。 料金については、医療部門がない老人ホームの場合は、健常者用と障害者用との二種類の宿泊料金があり、医療部門付属の老人ホームの場合は、健常者と障害者共通の宿泊料金及び介護料金がある。 5 要介護老人受入施設 (maison d'accueil pour personnes âgées dépendantes:MAPAD ) 要介護老人受入施設(MAPAD)は、1975年6月30日の法律75−535号に基づく要介護老人のための収容施設である。施設の建設に関しては、参考価格(prix de référence )の60%の賃貸住宅援助融資(PLA)を受けることができる。また、地方自治体と老齢金庫の補助金や無利子融資を受けることもできる。医療部門の床数は、施設全体の収容人数の25〜75%に制限されている。施設の管理は、一般的には低家賃住宅(habitation à loyer modéré:HLM )機関の委託を受けて市町村社会福祉センター、1901年法に基づく協会等が行っている。 要介護老人受入施設の技術的、建築的基準としては、高齢者住宅(logement-foyer)の基準、高齢者受入施設(MAPA)の基準を遵守すること、高齢者の生活習慣を維持するため、また高齢者の周囲の者が訪問しやすいように市街地に建設することなどがある。収容人数は最高80人で、痴呆性の高齢者の受入れが可能であること、1部屋あたりの面積が最低20u、応接室の設置、15人程度を受け入れることができる台所を備えた大部屋(40〜60u)の設置などが要求される。 6 ユニテ・ド・ビ(unité de vie) 大規模な施設であることが多い伝統的な高齢者の受入施設とは対照的に、機能の多くを外部のサービス(家事援助、在宅看護等)に依存する小規模施設がここ数年来増加している。これらの施設の共通の目的は、高齢者を日常生活に近い環境に維持することである。従って、入居者の募集は地区レベルで行われる。ユニテ・ド・ビは施設としてよりも、むしろ自宅または自宅の代用として機能している場合も多いが、法的には1975年6月30日の法律75−535号に基づく福祉・医療福祉施設である。 この形態の施設の名称としては、ユニテ・ド・ビ(生活単位)を初めとして、集合住宅単位(unité de logements regroupés)、また、グルノーブル市(Grenoble)では共同住宅(domicile collectif)、ツールーズ市(Toulouse)では同化住宅(résidence intégrée)などを使用している。 ユニテ・ド・ビの収容人数は、10〜20人で、施設のスタッフについては明確な基準は存在しないが、一般的には、施設固有のスタッフ及び外部のスタッフの双方により、施設の機能が保障される。施設に属する給与スタッフとして、施設の管理の責任者で外部のサービスとの調整を行う施設の女性主人(maitresse de maison )、または女性のコーディネ一ター(coordinatrice )が置かれる。夜間の監視については、施設内の住居の貸与を受けた学生や看護学生により行われることが多い。外部のスタッフとしては、医師、自由看護婦、在宅看護サービス提供機関、家事援助サービス提供機関などがある。外部のサービスの料金の負担については、利用者の個人払いと、入居者全体のため施設が負担する総括的料金の二通りがある。また、ユニテ・ド・ビは県から社会扶助の資格を得て、社会扶助の受給者を受け入れることができる。 7 一時的収容施設(hébergement temporaire) 一時的収容施設は一時的な支援を必要とする高齢者のための収容施設で、収容人数は15〜20人である。一時的な収容が行われるのは、例えば、高齢者の住宅の改築の間の滞在、退院後の回復を容易にするため自宅に戻るまでの一時的な滞在、家族が不在となる週末やバカンスの間の滞在(この場合は高齢者の援助者に対する援助であるともいえる)などの場合である。 一時的収容施設は、1975年6月30日法に規定される福祉・医療福祉施設であり、社会扶助の受給者を受け入れるための資格授与を受けることができる。市町村社会福祉センターや1901年法に基づく協会が運営する独立した施設もあるが、既存の高齢者住宅や老人ホームに組み込まれている場合が多い。建設にあたっては、一般的な条件に従って、賃貸住宅援助融資(PLA)の融資を受けることもできる。 8 民間の老人ホーム(residence-services) 民間部門により、営利を目的とした老人ホームの経営が行われる。この場合は、収入に余裕のある自立した高齢者が対象となる。老人ホームの使用権の獲得は、分譲による場合も賃貸による場合もある。一般的には、主要都市の中心街に建設され、昼夜機能する受付につながれた呼び出しシステムを有するような豪華アパートもあり、また、高齢者がニーズに応じて利用できる共同サービス(食事等)も提供されることがある。 しかしながら、民間の老人ホームの場合は、ほとんどが一般的な住宅とみなされ、1975年6月30日の法律75−535号に規定される福祉・医療福祉施設に該当しないため、設立にあたっては州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)への協議の対象とならない。 9 長期滞在施設(centre de long séjour ) (1)長期滞在と医療部門 高齢者の受入施設として、病院法に基づく医療機関である長期滞在施設がある。原則的には、長期滞在施設を設立・運営できるのは公立病院だけであり、民間部門はこれを設立することができない。長期滞在施設は、福祉・医療福祉施設のカテゴリーに属する施設ではないが、「長期滞在」と福祉・医療福祉施設の「医療部門」の定義は非常に近いものである。 1975年6月30日の法律75−535号と1970年12月31日の法律第70−535号を修正し補完する1978年1月4日の法律第78−11号第7条では、「長期滞在」の使命は、「生活における自立性を失い、その状態が常時の医療的監視と維持のための治療を必要とする者の収容を行う」とされている。また、一方で「医療部門」は、1977年12月22日のデクレ第77−1289号で、「単独で日常行為を行う能力を失い、維持のための治療、医療的監視、医療補助部門の介護を必要とする恒常的な身体的・精神的疾患を有する者の収容と医療監視を行う」と定義されている。 この二つのカテゴリーの施設において提供される給付は、「長期滞在」では技術的介護であり、「医療部門」にはマザリング療法が含まれる。また、料金の設定に関する規則は違っており、疾病保険の払い戻しを受ける額は「長期滞在」の方が高い。 1991年7月31日の法律91−748号では、長期滞在の定義を変更せず病院機関としたままであるが、名称を「長期滞在介護(soin de long sejour )」としている。 (2)料金設定 長期滞在施設の料金は、疾病保険により負担される介護料金(tarif de soins)と、高齢者自身、またはその扶養義務者、場合によっては県の社会扶助により負担される宿泊料金(tarif d'hébergement )で構成される。 介護料金には、介護を実施するスタッフの雇用にかかる経費、医療的処方及び小型の医療器具にかかる経費、医療機器及び介護のための設備の原価償却費が含まれる。1日当たりの介護料金は、介護に要する支出の年間見積額を、介護の予測日数で割ることにより得られる。この1日当たりの介護料金は、県地方長官により認定されるが、毎年保健、社会保障及び予算担当大臣が決定する限度額を上回ることはできない。 施設の年間の総括的料金は、1日当たりの介護料金の決定のために算定された介護に要する支出の年間見積額から、1日当たりの介護料金に疾病保険により負担されない介護の予測日数を乗じることにより得られる額を、差し引くことによって得られる。この年間の総括的料金が、疾病保険が負担する額として長期滞在施設に支払われる。 長期滞在施設の1日当たりの宿泊料金は、施設の年間支出の見積額と、1日当たりの介護料金及び年間の総括的料金を考慮して算定される年間収入との差額を、宿泊の予測日数で割ることにより得られる。施設の1日当たりの宿泊料金は、県議会議長により認定される。 |

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10 福祉・医療福祉施設に関する共通事項 (1)福祉・医療福祉施設の設立、拡張に関する調整手続き 1975年6月30日の法律第75−535号に規定される福祉・医療福祉施設の設立及び大規模な拡張については、すべて事前に州福祉・医療福祉制度委員会(commission régionale des institutions sociales et médico-sociales:CRISMS )への協議が義務付けられている。 州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)は、州地方長官の指名する行政裁判官、または司法裁判官が委員長を務め、地方自治体、社会保障機関、福祉・医療福祉施設、医療関係者、施設の利用者の代表により構成される。この州委員会は、1986年1月6日の法律第86−17号により、州保健・福祉施設委員会(commission régionale des équipements sanitaires et sociaux )に置き換えられ、さらに1991年7月31日の法律91−748号により保健・福祉組織委員会(comité de l'organisation sanitaireet sociale)に置き換えられた。これは、保健分野と福祉分野を分離しないという方針の現れであるが、実際には適用する法律・規則が制定されていないため、現在も州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)が機能している。 高齢者施設は、州福祉・医療福祉制度委員会の理由を付した意見を徴した後でのみ、その設立や大規模な拡張を行うことができる。大規模な拡張とは、当初認可された収容能力の30%以上の拡張、または15床以上の拡張である。また、事前の認可を必要としない拡張でも、繰り返し行われて最終的に当初に認可された規模の30%を越える場合は州福祉・医療福祉制度委員会への協議が必要となる。また、同一の組織が管理する施設であっても、それが位置的に独立していれば、施設の設立、拡張の協議の対象となる。協議を受ける権限を有するのは、施設が位置する州の州福祉・医療福祉制度委員会である。 (2)福祉・医療福祉施設の設立、拡張の認可(autorisation) 公施設法人は、その提供する給付が県により負担される場合(社会扶助)、州福祉・医療福祉制度委員会及び県議会の意見を徴した後に、関係する地方自治体の議決により設立される。なお、社会扶助の資格付与(habilitation)は県議会議長の権限である。 社会保障により負担される給付を提供する施設の場合には、県地方長官の認可が必要となる。この場合、県地方長官の決定は申請の提出のあった時から6か月以内に通知されなければならず、期限内に通知されない場合は認可されたものとみなされる。 公施設法人が、県と社会保障機関の共同で負担される給付を提供する場合、施設の設立は地方長官の認可と県議会議長の答申の対象となる。 1975年法は、法人化されていない機関として機能している施設(病院付属の老人ホーム等)について、10年以内に独立公施設法人(établissement public autonome )にすることを義務付けた(実際にはこの期限は延期されている)。公施設法人への転換の義務は、収容能力が200床以下の公立入院施設には適用されない。また、市町村社会福祉センターにより設立または管理される収容能力が200床以下の施設にも適用されない。しかし、地方自治体が1975年法施行後に設立する施設については、すべて公施設法人として設立する義務を有する。 公施設法人の場合、一般的には設立の手続きは以下の手順で行われる。
私法上の個人または法人により管理される施設の設立は、営利目的の施設も含み、事前の認可を受ける必要がある。認可は、州福祉・医療福祉制度委員会の意見を徴した後、県議会議長により行われる。県と社会保障機関の共同で負担される給付を提供する施設に関しては、県議会議長と県地方長官の共同の認可が必要となる。 決定は申請の提出のあった時から6か月以内に通知される。この期間内に決定の通知がない場合は、認可されたものとみなされる。認可は、計画されている施設(またはホスピスの転換、拡張)が、県や州福祉・医療福祉制度委員会の評価する住民の量的・質的ニーズに応えることが可能な場合に与えられる。 県議会議長の認可は、施設開設の認可であると同時に、反対の記載がある場合を除いて社会扶助の受給者を受け入れること、または社会保障により負担される介護を提供することの資格授与でもある(これは県地方長官との共同認可の場合)。県議会議長は、正当な理由がある場合のみ、州福祉・医療福祉制度委員会の意見に反する決定(認可及び認可の拒否の場合)を行うことができる。 (3)社会扶助の資格授与 県議会議長による社会扶助の資格授与においては、入所者のカテゴリー及び収容人数、施設の目的及び運営の方法、及び県に提出すべき資料と統計の内容を明確にすることが義務付けられている。資格授与を受けた施設は、認められた収容人数を受け入れる義務を有する。 施設の経費が、施設により実施されるサービス、また同様のサービスを提供する他の施設と明らかに均衡を失する場合、資格授与は、予定された収容人数の全部または一部に対し拒否され得る。また施設の経費が、住民のニーズの充足状況、県の支出と予算の見通しを考慮して、県に過度な負担を強いる場合も同様である。 ニーズの変化及び施設の重要な条項の無視、施設における経費と実施されるサービスの不均衡及び社会扶助による負担が県にとって過度の場合、資格が取り消されることもある。 (4)地方自治体の決議の適法性に関する監督 地方自治体の議会の決定やその他の重要な決定(arrêté)は、15日以内に県地方長官に送付されねばならない。地方長官は、議決等を違法と判断する場合は、その送付から2か月以内に地方行政裁判所に提訴することができる。 施設に関連して、適法性に関する監督の対象となるのは、社会扶助に関する地方自治体の決議や、私立の福祉施設の設立、転換、拡張の認可の決定、認可を受けずに開設された施設の閉鎖の決定、社会扶助の受給者を受け入れるための資格の認定、またはその取り消しの決定などである。 (5)入所料金 在宅における援助が有効でない場合、高齢者が同意すれば病院、公立老人ホームまたは私立の施設に入所することになる。高齢者が高齢者扶助の受給者である場合、すべての収入はその90%を限度として高齢者の入所料金の支払いに充てられる。また、高齢者の扶養義務を有する者は、高齢者に対し提供できる援助の内容を明らかにし、場合によっては、費用の全額を支払う能力がないことを証明しなければならない。 県は、県と協定を締結していない私立の老人ホームの高齢者の滞在費について、そこに5年以上滞在している高齢者がその収入により経費の支払いができなくなった場合に、負担することができる。この場合、県は、公立の高齢者施設の入所に必要とみなされる額を超える負担をすることはできない。社会扶助認定委員会が入所料金のうち県が負担すべき比率を決定する。 社会扶助により負担された額は、受給者の経済状態が好転した場合は本人に対し、または受給者からの相続・贈与が社会扶助の申請後にまたは申請前5年以内になされた場合はその受贈者に対し、県により返還請求が行われる。 ![]() 社会扶助の受給者を受け入れる資格を与えられていない高齢者施設、または住宅個人手当(APL)の協定を締結していない高齢者施設については、高齢者またはその法定代理人と事前に書面による契約を交わしていない場合には、その高齢者を収容することができない。この契約は、高齢者が望まない場合を除き、期間の定めのない契約となる。また、提供される給付及びその価格を記載しなくてはならない。 施設で提供されるサービスの料金は契約の際に自由に決定され、大蔵大臣のアレテにより毎年決定される増加率の範囲内で改定することができる。施設の運営経費の大幅な増加の場合は、地方長官の許可を得たうえで、上記増加率を上回る給付の価格の設定ができる。 これらの規定、特に提供される給付の価格を含む書面による契約の締結義務を遵守しない施設の責任者に対しては、罰則が用意されている。 (6)介護の費用負担 施設内での介護スタッフの常時配置を意味する用語として、「医療設備化」が使用されているが、ここでは「医療部門(section de cure médicale)」を有する施設とそうでない施設を区別して介護の費用負担について検討する。 ・医療部門の定義 医療部門は、生活基本行為を単独で行う能力を失った状態にある入所者、または恒常的な身体的・精神的疾患の状態にある入所者が1970年12月31日の病院改革に関する法律第70−1318号に基づく医療機関における介護を必要としない場合に(医療部門の設置は特に高齢者の長期滞在施設への移転を回避することを目的としている)、入所者の宿泊や医療的監視を行うものである(1977年11月22日のデクレ*第77−1289号)。関係する施設のタイプは、老人ホーム、転換されていないホスピス、高齢者住宅である。医療部門による介護の費用は、定額料金方式により疾病保険の払い戻しが行われる。公立、私立、また、営利、非営利のすべての施設がその申請を行うことができる。 施設における介護が、施設の予算によりその報酬を支払われる常任スタッフにより保障される場合は、施設のスタッフが医療部門のそれと比較しうるものであっても、医療部門の名称を使用することができない。また、介護が外部の医療及び医療補助部門のスタッフにより提供される場合でも、医療部門で保障されている高齢者の開業医(praticien liberal )の選択の自由が尊重されなければならない。施設の予算により常時介護を行う外部のスタッフを雇用することはできない。 ![]() 二つのケースがあり、それぞれ別の手続きに従う。 ・既存の施設の中での医療部門の設置 収容されている高齢者の状態により医療部門が必要とされる場合で、設置の多くの場合がこれにあたる。すでに設立されている施設は、医療部門についてのみ州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)の意見を徴した後、施設の所在する県の地方長官の認可を受ける必要がある。 ・施設の設立計画の中での医療部門の設置 このケースは、「医療部門は、施設への入所後すぐにその状態を必要とする者を直接受け入れることができる」と規定する1981年5月8日のデクレ第81−448号の条項に間接的に対応する。公施設法人の場合は、県議会議長の意見を徴した後、関係する地方公共団体の決議により設立されるが、その医療部門は県地方長官により認可される。県と国、または県と社会保障機関により共同で負担される給付を提供する私法上の法人の場合は、県議会議長と県地方長官の共同認可が必要となる。 ・収容人数 医療部門の収容人数は、県地方長官により決定される。原則的には医療部門の収容人数は、施設の収容人数の4分の1以下であるが、県地方長官は、施設の個別の状況、高齢者の医療部門への依存状態を考慮し、理由を付した決定により4分の1を超える人数とすることができる。 ・定額料金の決定を行う機関 社会扶助の受給者を受け入れる資格を与えられた施設については、疾病保険機関の意見を徴した後、県地方長官が、その他については州地方長官の認可の後、疾病保険機関が医療部門の定額料金の決定を行う。 ・料金の決定 介護の定額料金を有する各施設は、1日あたりの宿泊料金、介護の支出に充てられる年間の総括的料金を決定する必要がある。毎年、監督大臣が介護の1日あたりの料金の限度額を決定し、原則的には施設は限度額を超える料金を決定することはできない。 介護の定額料金には、日常の介護(soins courants)と医療部門の二つのタイプがある。1日当たりの介護の料金は、施設における介護に要する支出の額を予測される介護の日数で割ることにより得られる。前年度の収支は、介護の料金の計算にあたっては考慮されない。介護の支出は、施設の会計の中で区分経理される。また、1日あたりの宿泊料金は、施設運営のための支出の額より計算されるが、この場合前年度の収支も考慮される。 1989年に日常の介護として提供されたサービスの総額は1兆670億フラン、医療部門は3兆2900億フランであった。なお、医療部門の床数は入所者1人あたり0.25床であった。 |



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・介護の定額料金に含まれる内容 日常介護の料金には、施設の医療監視を担当する医師及び日常の介護を行う看護婦及び看護助手の報酬、薬品及び介護に必要な日常的な製品の購入費が含まれる。また、医療部門の料金は、医療部門の医師、看護婦、医療補助者、看護助手の報酬、薬品及びこの部門の目的に対応する日常の製品の購入、場合によっては小型の医療器具の調達及び当該部門の介護を提供するために必要な改修工事の原価償却を含む。施設の外部から提供される介護(例:レントゲン検査)は含まれない。 年間の総括的料金は、入居者により必要とされる介護の規模により、施設によってまちまちである。原則として、年度中の改定はできない。 ![]() 自立性を失った高齢者の増加に対処するため、政府は高齢者のための施設とサービス提供機関の医療設備化(医療部門の設置)を強化、促進することを決定した。現在実施されている3か年計画では、1990年12月31日の20万4236床に対し、少なくとも4万5000床の創設(22%増)を目標としている。この計画には疾病保険も資金参加している。州保健・社会局(DRASS)は、県保健・社会局(DDASS)と協力して、医療設備化のための床創設・拡張に関する3か年計画を決定する責任を負う。医療部門の床の創設に際しては、既存の少ない収容人数の医療部門の強化及び十分な床数を有する医療部門の創設が強調されており、また、施設の過度の専門化を避け、寝たきり老人や痴呆性老人の集中を回避することが求められている。 *デクレ(décret):その性質上、命令事項(法律を制定することができない領域)について固有の行政立法として制定されるデクレと、法律の施行令としてのデクレに区分することができ、また、形式上は、大統領の発するデクレ(décret en coseil des ministres=閣議を経たデクレで大統領の署名を要する)、コンセイユ・デタの議を経たデクレ(décret en coseil d'Etat=1958年憲法以前に法律として定められたもので、現在命令事項とされているものを改廃するもの)、特別施行令(réglement d'administration publique=特定の法律の適用について、その法律に基づき首相が発することを義務づけられているもので、法律との整合性につきコンセイユ・デタの審議を経ることが必要)及びその他のデクレに区別される。 (7)施設の建設に対する援助 施設の建設に対する援助として、設備省所管の融資、社会問題省所管の融資、及び全国被用者退職保険金庫(CNAVTS)による融資がある。 建築法典(Code de la construction )に以下の3つの融資が規定されている。これらの融資は原則として他の国の援助と併給できない。 ・賃貸住宅援助融資(prêt locatif aidé:PLA ) 賃貸住宅の建設を目的とする土地の取得及び賃貸用住宅の取得とその修繕に対する援助融資である。 事業主が低家賃住宅(habitation à loyer modéré:HLM )機関、または混合経済会社(société d'économie mixte:SEM)である場合、預金預託公庫(Caisse des dépots et consignation)が融資を行う。1992年現在で、貸し付けの利率は5.8%、返済期間は34年で2年間の据置期間がある。工事の見積り価格の95%までの融資が可能である。また、参考価格(prix de référence )の90%を限度に、工事価格の12.7%の国の補助金を受けることもできる。なお、融資額と補助金の合計額は参考価格の95%を超えることはできない。 事業主がその他の法人または個人(あらゆる公的、民間の賃貸人)の場合、賃貸住宅援助融資はフランス不動産金庫(Crédit Foncier de France)により行われる。貸し付けの利率は7%で返済期間は25年である。この場合、参考価格の25%の自己資金を用意する必要があり、工事原価の65%までの融資を受けることができる。
・建築努力への雇用者の費用参加(partipation des employeurs à l'effort de construction) 10人以上雇用する使用者は、被用者に支払う給与総額の少なくとも0.65%の額を住宅建設のための費用として基金に拠出することが義務付けられており、賃貸住宅援助融資及び賃貸住宅・福祉的住宅改良奨励金を補完する新築住宅の取得または住宅の改良のために融資される。融資先は、低家賃住宅機関、混合経済会社、地方公共団体及び1901年法に基づく協会である。 社会問題省は高齢者施設の建設のための投資予算として、ホスピスの条件改善に関する補助金と革新的な計画に対する補助金の二つの補助金を有している。ホスピスの条件改善に対しては、建設費の平均額の30%(他に地方自治体が30%)の補助金が支給される。革新的な計画としては、ユニテ・ド・ビ(unité de vie)やSEPIA計画による施設が対象となり、参考価格の最高40%が補助される。なお、これらの補助金は賃貸住宅援助融資(PLA)と併給することができない。 なお、社会問題省は予算省との共同アレテにより老人ホームに適用される建設費の平均額、限度額を決定する。これらは国の指標(BT01)に従い変更されている。価格は施設の収容人数に応じて決定されており、国以外の他の融資機関やホスピスの条件改善の参考価格(prix de référence )として機能している。 (a)総論 金庫の施設に対する援助は原則的にはすべて無利子融資の形で行われる。融資率は施設のタイプ、返済期間、また建設に対するものか設備に対するものかで違っている。金庫の融資は、公施設法人、地方自治体及び非営利の組織に対して行われる。金庫は直接施設を管理したり、運営のための補助金を支出したりすることはしない。 金庫の融資を受ける施設は、60歳以上の高齢者のための施設として、収容能力の30%を社会保障一般制度の加入者に割り当てる必要がある。割り当てが30〜60%の場合は融資額が変更される。 工事は州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)の意見を徴した後に開始される。施設の設計に関しては金庫の勧告した基準が守られねばならず、また計画が州疾病金庫(CRAM)に協議されねばならない。 |

![]() (b)1986年5月1日から適用される規則 ・一般的方針 要介護老人のための優先的ニーズに応えるため、高齢者住宅や高齢者食堂に対する融資を廃止し、ホスピス及び老人ホームの条件改善、高齢者受入施設(MAPA)、要介護老人受入施設(MAPAD)、一時的収容施設、一時的受入住宅(apartement d'accueil temporaire)、エディリス住宅(résidence Edilys)などに対し、融資を行うことになった。 ・融資率の調整 高齢者受入施設(MAPA)または要介護老人受入施設(MAPAD)のタイプの計画に対する金庫の融資率は、国の補助金またはこれらの施設のために設定された限度額の7〜16%の間である。ホスピスの転換に対する融資率は16%、一時的収容施設に対する融資率は15%または30%に固定されている。 ・賃貸住宅援助融資(PLA)を受ける工事に対する老齢保険金庫の融資 州疾病保険金庫(CRAM)は、必要経費のうち40%を補助金または自己資金で準備し、住宅の面積が最低20uで、また高齢者受入施設(MAPA)の基準を遵守している計画にのみ融資を行うことができる。 ・限度額 施設の建設に対する融資に適用される限度額(1床あたり)は、1992年6月の時点で、医療設備化された(医療部門が設置されている)老人ホームまたはホスピスに関しては、41〜60床の場合340,000フラン(平均額は30万9000フラン)、61〜80床の場合30万2000フラン(平均額は27万9000フラン)であった。平均額は、国または州の補助金を受けてない場合、限度額として適用される額である。また、一時的収容施設の場合は、州・県によって限度額(一床あたり)は様々であるが、最も高いパリ市を含むイリ・ド・フランス州では18万2198フラン、最も低いフランス中央部のカンタル県では15万4174フランである。ホスピス、老人ホームの近代化に関しては限度額の70%、他の改修については限度額の60%が考慮される。施設の設備に関しては、1990年11月1日現在の限度額は、老人ホームは1床につき1万8137フラン、一時的収容施設は1室につき1万6324フランである。 ・計画の認定 計画の認定は、国レベルの実験的プログラムを除いて、州疾病保険金庫(CRAM)が行う。国レベルの実験的プログラムの場合は、全国被用者退職保険金庫(CNAVTS)の審議機関(instance délibérante)の意見の聴取が必要となっている。国レベルの実験的プログラムとしては、高齢者受入施設(MAPA)としての一時的収容施設、エディリス住宅、ユニテ・ド・ビ、要介護老人受入施設(MAPAD)がある。 ・施設のタイプごとの融資の方法 −要介護老人受入施設(MAPAD) 技術的・建築的基準として、収容人数が60〜80住宅(または床)、面積が1床の部屋は20u、2床の部屋は30〜46uで3分の2が個室である必要がある。また、管理人室を設置し、設備は1978年3月21日のアレテにより規定されるF1タイプである。CANTOUタイプの場合は最大12〜15床となる。受入の対象となるのは、要介護者であるかどうかを問わず60歳以上の高齢者である。医療設備化は収容人数の25〜75%である。 建物については経費の7〜16%の補助金及び5年間の据置期間付きの20年返済の融資、設備については据置期間なしの5年返済の融資が行われる。全国被用者退職保険金庫(CNAVTS)は合計で各州毎に160床、各海外県毎に80床の融資をそれぞれ複数の施設に対し実施している。 −一時的収容施設(établissement temporaire) 建設、改築については据置期間3年の20年返済の無利子融資、設備の場合は10年返済である。融資率は15〜30%の間で調整される。高齢者受入施設(MAPA)の基準が適用される。伝統的な施設に代わるものとして、一時的収容施設の型式の受入れ施設が奨励されている。 −ユニテ・ド・ビ、一時的受入住宅、集合住宅 金庫によりこれらの施設の建設に対して、実験的に補助金が支給されている。州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)の同意が条件とされ、援助額は20万フランが限度となっている。この種の実験的な施設に対する援助の決定は全国金庫が行う。 ・CANTOU(centre d'animation naturelle tirées d'occupations utiles) 痴呆性老人専用の共同施設であるCANTOUは、要介護老人受入施設(MAPAD)またはエディリス住宅の枠内で金庫により融資される。 ・エディリス住宅 エディリス住宅は、低家賃住宅(HLM)機関連盟全国連合(Union nationle des fédérations d'organismes d'habitations à loyey modéré )が開発した高齢者住宅である。この施設の使命は自立できなくなった高齢者を受け入れることにあり、その特徴は、設立の手続きが1975年6月30日の法律に従うこと、CANTOUタイプの施設であること、管理人室が設置されること、市街地に位置すること、医療部門の収容人数は施設の収容人数の75%を超えることができないことなどである。 高齢者は施設の建設費の25%を出資し、毎月の使用料を支払う。その代償として住居の終身使用の権利を得る。出資額は、退所、死亡の場合、払い戻される(逓減的)。金庫の融資の条件は、施設が障害者への適用性の基準を遵守していること、共同の場所を備えたいくつかの住宅の集合であることなどである。また、収容人数は、地域の状況により60、80または90床である。建設に対しては限度額の7%について20年間の無利子融資(据置期間5年)、設備に対しては限度額の7%について15年間の無利子融資が行われる。融資の決定は全国レベルで行われる。 −老人ホーム及びホスピス 老人ホーム及びホスピスの条件改善のための金庫の融資率は、16%となっている(さらに州疾病金庫(CRAM)から14%の融資が行われる)。融資率は、融資の申請額が融資限度額を下回る場合、実際の支出額が見積もり額を下回る場合など以外は変更されない。 (8)施設に対する監督 福祉・医療福祉施設は、食品衛生、労働査察、社会保障の査察、防火対策に関する規則に従う。これらの規則は、それぞれ独自に適用される。 ・施設の設立認可の権限による監督 施設の設立にあたっては、計画に対する質的な監督が行われる。また、認可を得ずに開設された施設は、設立の認可の権限を有する者により、州福祉・医療福祉制度委員会の意見を徴した後、閉鎖しうる。設立が1983年7月22日の法律第83−663号の第46条による共同認可による場合、閉鎖の決定は県地方長官及び県議会議長の共同で行われる。施設またはサービス提供機関の活動、設備、組織、方針、機能に関する重大な変更は、設立の認可の権限を有する者に通知されなければならない。 ・社会扶助の資格授与、社会保障の認可による監督 社会扶助の受給者を受入れる資格授与の権限、または被保険者に償還される介護を提供する認可の権限による監督である。この資格授与、または認可を与える権限を有する者は、これらの手続きに関する規則の範囲で監督を行い、1975年6月30日の法律第75−535号第11条3項に規定される条件により、資格、または認可の取り消しを決定することができる。 ・施設の料金決定の権限による監督 料金設定を行う権限を有する者は、料金決定の際に、提供される給付の質及びその価格並びに施設の組織・運営等に関する監督を行う。 家族及び社会扶助法典の第198条により、県議会議長に任命された県の職員は、県の権限に属する社会扶助に適用される規則が受給者及び関係施設により遵守されているか監督する権限を有する。監督の方法は県の規則により定められる。 公共の秩序に関する監督は、県地方長官の独占的な権限である。家族及び社会扶助法典第197条は、「社会扶助に関する法律、規則の適用に関する監督は社会問題省の委任を受けた職員、または県における国の代表により行われる」としている。具体的には、同法典第208条で「施設の監督は社会問題省と県地方長官の権限の下に、社会問題総検査官(inspection générale des affaire sociales)及び県保健・社会局(DDASS)の職員により行われる」とされている。 1975年6月30日の法律第75−535号の第14条は、監督のもたらす結果を明確にしている。県地方長官は、家族及び社会扶助法典第97及び210条に規定される条件で、以下の3つの場合に、施設もしくはサービス提供機関の全部または一部について、暫定的または最終的な閉鎖を宣告することができる。 ・1975年6月30日の法律第75−535号の第4条に規定されるデクレにより定義される基準が、場合によっては、他の監督機関により実施される適合性の監督にもかかわらず、遵守されてない場合 ・施設またはサービス提供機関において、管理者に刑事責任が課される法律や規則の違反が認められる場合 ・利用者の健康、安全、身体的・精神的安寧が、施設やサービス提供機関の設備、組織、機能の条件により脅かされる場合 1975年6月30日の法律第75−535号の第14条が適用される施設の最終的な閉鎖は、認可を与えた者が誰であれ、認可の取り消しとなる。この場合、特に社会施設の閉鎖に関する県地方長官の権限の執行を規定する家族及び社会扶助法典第210条が根拠となる。 第210条には、「入所者の健康、安全、身体的・精神的安寧が、施設やサービスの設備、組織、機能の条件により脅かされる場合、県地方長官は、その責任者に対し県地方長官が決定する期限内に、不十分、不都合、乱用の改善について強く命令する。この期間内に命令が実行されなかった場合、県地方長官は県衛生評議会(conseil départemental d'hygiène )の意見を徴した後、施設の全部または一部について、暫定的または最終的な閉鎖を命じることができる。緊急の場合、または施設の責任者が家族及び社会扶助法典第209条に規定される監督に従うことを拒絶する場合、県地方長官は事前の命令や、県衛生評議会への協議を経ることなく、理由を付したアレテにより、暫定的に即座の閉鎖措置を発することができる。この場合、県地方長官は1か月以内に前述の評議会に申し立てをしなければならない」と規定されている。 家族及び社会扶助法典第98条及び1975年6月30日の法律第75−535号の第18条に基づき、同様の公共の秩序の権限は、公立の施設に対しても適用される。 県の権限の分野における公共の秩序の監督の執行は、緊急な場合を除いて、県議会議長に通知される。県議会議長により申請があっても、県地方長官による公共の秩序の監督の執行の理由とはならない。この監督の執行は、上記に定義されているような公共の秩序の権力により理由付けされるものであり、県議会議長の権限に属する情報の確認(検査)のためのものではない(例えば資格条項や料金設定の遵守)。公共の秩序に関係ない理由では、監督の権限により施設の閉鎖が検討されることはない。 (9)施設の基準 施設の設備及び機能の量的・質的な基準の最低限は、デクレ(政令)により決定されることになっているが、実際にはデクレはまだ出されていない。実験的なタイプの施設については、州福祉・医療福祉制度委員会(CRISMS)の意見を徴した後、例外的な基準が設定される。 規則に定められているわけではないが、施設に関するいくつかの指標が存在する。 (a)医療部門の指標(社会問題省) 例えば、80床の施設では、入所者が比較的高齢でない場合、週あたり2〜3時間勤務する非常勤の医師1人、非常勤の看護婦1人、また入所者の平均年齢が80歳以上の場合は非常勤の医師1人、常勤の看護婦1人(または介護人)となっている。20床の医療部門を含む80床の施設においては、入所者の状態に応じて医師1人、複数の看護婦及び介護人となっている。 (b)技術的、建築的な指標 最も一般的な指標は、高齢者受入施設(MAPA)基準である。これは、1980年に実施された施設の設計コンクールの際に発表された基準(MAPA80)である。このプログラムには、施設の企画立案者用の建築学的・機能的必要事項の概要及び40、60、80床の高齢者受入施設(MAPA)の3つの参考プログラムが含まれる。 この基準の主な内容は以下の通りである。
高齢者受入施設(MAPA)基準は、生活面よりも建築上のアプローチを優先している。それを改善するため、高齢者の実験的住宅(SEPIA)の試みが、設備省及び社会問題省により開始された。この計画は、ここ数年来過度の規格化に向かっていた高齢者住宅や高齢者受入施設(MAPA)とは違った、革新的で質の良い住宅を作り出すことにより、高齢者の生活条件を改善することを目的としている。また、技術的には事業主や企画立案者に計画作成のノウハウを提供することを目的としている。
入所者、その家族及び施設の職員は、特に施設評議会を通じて施設の運営に関与しなければならない。 施設評議会は、内部規則、内部の組織及び日常生活、社会的・文化的な活動や指導、工事や設備の計画、提供されるサービスの性格と価格、共同の場所の割り当て等、施設の運営に関連するあらゆる問題について提案を行うことができる。 施設評議会は少なくとも9人のメンバーで構成される。その半数以上が、入所者代表とその家族でなければならない。6か月以上居住する法的能力のあるすべての入所者は、入所者を代表することができる。施設評議会の設置は、入所者の健康状態や、入所者の家族の関心不足のために困難を伴っている。施設のおよそ半数は、施設評議会が設置されていない。 施設の内部規則により以下の点が明確にされる。
滞在契約においては、主として、施設の入所条件、契約の更新、解約の方法、入所費に含まれる給付と含まれない給付の区別、料金の改定方法、入所者が独占的に利用できる、または共有する施設及び設備の指定が明確にされる。1990年7月6日の法律第90−600号が適用される社会扶助の資格授与を受けていない高齢者施設においては、契約の締結は義務とされる。 (11)公施設法人の理事会(conseil d'administration) 公施設法人は、施設の長が参加する理事会により運営される。施設の長は、理事会の意見を徴した後、国の監督官庁により指名される。理事会には、関係する公共団体の代表、利用者代表、施設の職員、社会保障機関の代表が含まれなければならない。これらの条項は、病院施設から転換した独立公施設法人である200床以上の老人ホームにも適用される。市町村立の施設においては市町村長、県立の施設は県議会議長が理事会の議長を務める。この職務は委任することが可能である。理事会は、その決議により施設に関する問題について決定する。 病院機構に付属する老人ホームにおいては、諮問委員会(commission consultative )が設立され、高齢者の医療福祉サービスに関する問題について、理事会のあらゆる決議の前に、必ず付託されなければならない。この条項は収容人数が80床を超える施設に適用される。諮問委員会には、医療監視の責任を有する医師、老人ホームの管理を担当する者、職員、少なくとも6か月以上入所している入所者2名等が含まれる。
高齢者の有料家庭委託は、自立性を失ってはいるが、集団生活を望まない高齢者のための補足的な措置である。個人による自宅への高齢者、または成人の障害者(以下本書では「高齢者」と略する)の有料の受入れに関する1989年7月10日の法律第89−475号は、高齢者を受入れる者に対し、認定、契約、研修、福祉的・医療福祉的検査を義務付け、また一定の条件で社会保険及び税務上の優遇措置を講じている。 1 認定(agrément) (1)認定を受ける義務 個人の住宅に有料で4親等までの家族に属さない高齢者または成人の障害者を恒常的に受入れる者(以下受入者)は、受入れの場所が所在する県の県議会議長により認定を受けなければならない。認定は受入者個人に対して与えられるものであり、受入家庭に対してなされるものではない。4親等までの家族のメンバーの受入れについては、たとえ有料であってもこの義務は適用されない。 (2)受入れ人数の決定 認定により、受入れ可能な人数が決定される。受入れ人数は2人を超えることはできない。例外的に県議会議長の権限で3人とすることができる。2人(例外的に3人)の恒常的な受入れについては、福祉・医療福祉施設に関する1975年6月30日の法律第75−535号の施設の設立、転換、拡張に関する条項が適用される。 (3)認定の条件 認定を受けるために必要な条件は以下のとおりである。
県議会議長は、例外的な措置として、1989年7月10日の法律の施行以前から、高齢者を恒常的にかつ有料で受け入れている者については、上記の条件がすべて満たされていない場合でも、認定することができた。 (4)県議会議長の権限 県議会議長は、認定に関する申請を審査し、受入者の研修、監督及び高齢者の福祉的・医療福祉的検査を実施する。 (5)認定の手続き 県議会議長は認定を申請するすべての者に対し以下の書類を送付する。
県の社会福祉担当部局は、場合によっては1975年6月30日の法律に基づく福祉・医療福祉施設、市町村社会福祉センター、または1901年法による協会の協力を得て、受入者の申請を審査する。 受入れのための認定は県議会議長が行い、認定または認定の拒否の決定は申請者に通知される。認定により、受入れの対象(高齢者または障害者)、受入れの期間、受入れの時間(常時または時間限定)が決定され、さらに、受入れ可能な人数、認定の取消しの場合とその方法について明確にされる。特に反対の記載がある場合を除いて、申請者は社会扶助の受給者を受入れる資格を得る。 (6)認定条件の遵守に関する監督(contrôle) 県議会議長は受入者の認定条件の遵守について監督を行う。受入者は監督を行う機関に対し、求められたすべての情報を提供する義務がある。受入者の同意を得て、監督機関の代表は受入れが実施されている住宅に入り高齢者と面会することもできる。また、計画的・定期的に行われる保険契約に関する監督は有効な監督方法となっている。実際の監督は、ソーシャルワーカー(assistante sociale)1人及び社会扶助の検査官1人、医師1人及びソーシャルワーカー1人、または看護婦1人及び心理学者(psychologue )1人により実施されることが多い。 (7)認定の取消し 県議会議長は下記の場合はいつでも認定を取り消すことができる。
また、県地方長官は、高齢者の健康、安全、肉体的・身体的安寧が、受入れ条件により脅かされた場合、受入者に対し悪条件を期限内に改善するよう命令し(公共の秩序に関する監督権限)、これを県議会議長に通知する。この期限内に改善されなかった場合、または緊急の場合、県地方長官は受入れを終了させることができる。この措置により認定が取り消され、県議会議長に即座に通知される。 認定条件の変更と同様、認定の取消しは受入者及び受入れられている高齢者、場合によっては高齢者の福祉的・医療福祉的検査を担当している施設や協会等に通知される。 (8)罰則 認定を受けずに、一時的であろうが永続的であろうが、常時であろうが限られた時間であろうが、自宅に有料で1人または数人の高齢者を恒常的に受入れている者については、県議会議長により一定の期限内に認定を受けるように命じられる。この期限内に、認定を受けなかった場合は、家族及び社会扶助法典第99条に規定された罰則が適用される(10日から3か月の禁鋼、500〜2万フランの罰金のいずれかの刑罰を受ける。再犯の場合は2倍になる)。この場合、県地方長官は受入れを終了させる。 2 契約 (1)契約の義務 受入者は高齢者またはその法定代理人と書面による契約を締結しなければならない。受入者が高齢者の後見人(tuteur)である場合、契約は後見監督人(subrogé tuteur)により、後見監督人がいない場合は後見裁判官(juge des tutelles )により指名される特別後見人(tuteur ad hoc )により締結される。 (2)契約の性格 受入者と高齢者の受入れ契約は私法上の契約である。契約は県議会により作成される契約書のモデルの条項に一致していなければならない。いくつかの点で給与に似た報酬が規定されるが、労働法典(Code du travail )は適用されない。また、高齢者については賃借人に似た性格を有しているが、賃貸借契約ではない。 (3)契約の内容 契約には、受入れの一般条件及び個別の条件(試行期間、契約の変更、中断、解約)が明確に記載されなければならない。 受入れの時間(常時か時間限定か)、高齢者の使用可能な場所と設備及び提供されるサービスの内容また、金銭的条件として、提供されるサービスの報酬、日常の維持経費に相当する補償金及び家賃について明確にする必要がある。双方の権利及び義務、特に休暇に関しては自由に決定される。また、保険加入の義務、高齢者の財産の保護についても規定されねばならない。 さらに、双方が補償的賠償金(indemnité compensatrice )を支払わずに契約を終了させることのできる試行期間を設定することができる。また、契約の変更、中断、解約の条件及び補償的賠償金の額を決定する。契約の変更、中断、解約の場合の予告期間については、受入者の場合は3か月、高齢者の場合は1か月以上でなければならない。 (4)訴訟(contentieux ) 当事者間の契約関係に関する訴訟は、大審裁判所(tribunal de grande instance )の管轄で、契約モデルに関する訴訟は行政裁判所(tribunal administratif)の管轄となっている。 3 福祉的・医療福祉的検査(suivi social et médico-social ) 県議会議長は高齢者の福祉的・医療福祉的検査を実施する。福祉的・医療福祉的検査が実施され得ない場合、県議会議長はいつでも認定を取り消すことができる。 この福祉的・医療福祉的検査は、受入者の認定条件の遵守に関する監督とは別のものである。この検査は、高齢者の年齢とその健康状態が必要とする配慮及び介護が提供されているかを確認し、また、受入者との関係が契約により明白に規定され、遵守されているかを検証する。 県の社会福祉担当部局が、場合によっては1975年6月30日の法律に基づく福祉・医療福祉施設、市町村社会福祉センター、1901年法に基づく協会(在宅介護サービス提供機関等)の協力を得て、福祉的・医療福祉的検査を実施する。 受入者は福祉的・医療福祉的検査を担当する機関に対し、要求されるすべての情報を提供する義務がある。検査機関の代表は、受入者の同意を得て、住居に入り高齢者と面会することができる。 4 研修(formation ) 受入者に対する研修が、法により義務付けられている。この研修は県議会議長が実施する。実際には、県のソーシャルワーカー、または県の依頼を受けた組織により研修が行われる。研修は、受入者が高齢者の心理やニーズを把握し、高齢者に対し提供しなければならない援助の特殊性を理解することを目的として実施される。 5 報酬(rémunération) (1)報酬を構成する要素 受入者に支払われる報酬は、契約により個別的に提供されるサービスの1日あたりの報酬(rémunération journalière)、日常の維持経費に相当する補償金(indemnité )及び家賃(loyer )で構成される。 食事、洗濯、清掃、アイロンかけ、高齢者の日用品の手入れ、日常行為を行うための個人的支援、高齢者を床屋や足治療医に連れていくための移動などが、サービスの1日あたりの報酬として請求される。日常の維持経費に相当する補償金としては、食料品の購入、シーツの支給、電気、輸送のための燃料等がある。 家賃については、提供される住宅が福祉部門か民間部門であるかによって計算方法が違っている。低家賃住宅(HLM)等の福祉部門の住宅の場合、転貸される部屋の家賃は、住宅の家賃に高齢者に割り当てられている部分の面積が住宅の可住面積に占める割合を乗じることにより得られる。民間部門の場合には、受入者の住宅が受けている援助(住宅改良助成金、持家取得融資、協定融資)が考慮される。家賃は、認定を受けた時の証拠価格(prix témoin )の6%を超えることができない。この証拠価格は、毎年7月1日に第2四半期の建築コストの指数(indice du coût de la construction )に応じて変更される。家賃は契約により自由に決定されるが、近隣の同レベルの賃貸住宅と比較して明らかに不当な額である場合、県議会議長は受入者に対し家賃の是正を指示するが、これが行われない場合は、認定を取消すこともできる。 (2)報酬の扱い 報酬が税制面で一般の給与と同じ扱いを受け、また、受入者が社会保障の一般制度の適用を受けるためには、報酬が次の二つの条件を満たしていなければならない。 ・提供されるサービスの1日当たりの報酬の額 賃金最低保障額(minimum garanti )(1992年7月1日現在の最低保障額は1時間あたり16.87フラン)の2倍とされる最低額以上で県議会議長が決定する最高額以下でなければならない。実際の1日当たりの報酬は、県や高齢者の依存度により様々であり、賃金最低保障額の2〜10倍となっている(県議会議長が決定する最高額を超える報酬を設定することも可能である。しかし、この場合は商業的性格を有する契約となり、受入者が得る報酬は工業的・商業的利益(bénéfice industriel et commercial )とみなされ、受入者は社会保障の非被用者制度に属することになる)。 ・日常の維持経費に相当する補償金 賃金最低保障額の2倍以上5倍未満でなければならない。 (3)補償的賠償金(indemnité compensantrice) 契約で、契約の一時停止(suspension)、中断(interruption)、解約(denonciation)の場合の補償的賠償金を規定しなければならない。 契約が一時停止されるのは、高齢者の一時的な入院の場合などである。この場合、契約は一時的に効力を失うが契約自体は存続する。契約の中断は、受入者や高齢者の休暇の場合などであり、契約は一定期間の後に再び効力を発する。契約の一時停止、中断の場合は、提供されるサービスの1日あたりの報酬及び日常の維持経費に相当する補償金については支払いが中断され、サービスは提供されない。しかし、家賃の支払いは中断されず、住宅手当の受給の継続と租税一般法典第35条2項に規定される条件で家賃にかかる所得税の免除の優遇措置も受けることができる。また、解約については、県議会が作成する契約モデルにより、補償的賠償金を支払わずに契約を終了させることができる試行期間、及び試行期間以降の補償的賠償金の額が決定されている。 6 社会保険、社会扶助等に関する措置 (1)受入者のための措置 報酬が県議会議長が決定する制限額以下の場合は、受入者は義務的に社会保険の一般制度に加入する。この制限額を超える場合は、受入者は社会保険の非被用者制度に加入することになる。 受入者の保険料徴収組合(URSSAF)への登録は、受入者と契約を締結した最初の高齢者が申請を行う。受入者は、提供されるサービスの報酬を算定基礎とする保険料を支払う。 家族給付の住宅手当に関する規則の緩和が行われ、住居の一部を高齢者に転貸する受入者については、手当の受給の権利を失わないものとされた。また、持家取得融資、協定融資及び住宅改良助成金の受給者についても、家賃が高齢者の占有面積に比例して計算され、融資等の認定の際の証拠価格(prix témoin )の6%を超えないという条件で、住居の一部を賃貸することを認められた。なお、高齢者から受入者に支払われる家賃は、家族給付の住宅手当や住宅個人手当の計算基礎となる受入者の収入として計算される。 (2)高齢者に対する措置 高齢者の有料家庭委託の場合、高齢者に対する社会扶助の支給は、以下の点を考慮し、社会扶助認定委員会が決定する(表−31参照)。 ・契約により、場合によっては社会扶助の受給者を受入れる資格授与に付随する県との協定に従って決定される報酬 ・高齢者の収入(扶養義務によるものも含まれる) なお、高齢者の収入は、その10分の9を限度として有料家庭委託に要する経費に充てられる。 高齢者は、第三者補償手当(障害者扶助)の受給を続けることができる。 締結された契約は労働法典に基づくものではないが、高齢者は使用者として、受入者のために保険料徴収組合への加入を申請しなければならない。しかし、高齢者は、在宅サービスの使用者と同じ条件で、社会保障法典の第241条の10項に規定される社会保険、労働災害、家族給付に関する保険料の使用者負担の免除を受ける。また、締結される契約が労働契約でないため、高齢者は失業保険料は負担しない。しかし、家庭内使用人補足退職制度(IRCRM)の保険料の使用者負担分の支払い義務は有する。 住宅手当に関する措置は、高齢者が受入れられている住宅のタイプによって異なる。 受入者が賃貸住宅援助融資、賃貸住宅協定融資、持家取得援助融資を受けている住宅に居住している場合、受入者は、1989年1月10日の法律第89−475号に規定される条件で、この住宅の一部を高齢者に転貸することができる。この場合、高齢者は住宅個人手当(APL)の支給を受けることができる。場合によっては、受入者自身も住宅個人手当の支給を受けることができるため、同一の住宅に対し住宅個人援助の併給が認められることになる。なお、住宅個人手当は高齢者に対して支払われる。 高齢者が住宅個人手当の支給の対象とならない住宅に受入れられている場合は、社会住宅手当(ALS)の支給を受ける。 7 所得税に関する措置 (1)受入者に対する措置 高齢者により受入者に対して支払われるサービスの1日当たりの報酬の額が、賃金最低保障額(minimum garanti )の2倍とされる最低額以上で県議会議長が決定する最高額以下の場合、及び日常の維持経費に相当する補償金が賃金最低保障額の2倍以上5倍未満である場合、これらの報酬及び補償金は、20%の給与所得控除を受け、さらに、10%の概算費用控除(給与所得に関連する費用のための控除)を受けることができる。しかし、前述の条件が満たされていない場合には、受入者が得る報酬及び補償金は工業的・商業的利益(bénéfice industriel et commercial )として課税される。なお、家賃、及び契約に規定された補償的賠償金は原則的には課税対象となる。 (2)高齢者に対する措置 70歳以上の高齢者、または家族及び社会扶助法典第173条に規定される障害者手帳の所有者は、以下の条件を満たせば、提供されるサービスの1日当たりの料金として支払う額について、在宅援助の経費のために規定されている25%の所得税の減額を受けることができる。なお、所得税の減額のために考慮される支出の限度額は、1990年課税分では1万30O0フランである。 ・1日当たりの料金が受入者の給与所得として課税されていること。 ・70歳以上の高齢者については、割り当てられている部屋に居住していること 8 保険 (1)法律上の義務 受入者は、高齢者の損害に対する民法上の金銭的責任を保障するため保険に加入し、それを県議会議長に証明しなければならない。保険の加入がなされない場合、認定が取り消されることもある。同様に、高齢者は、第三者及びその財産の損害に対する民法上の金銭的責任を保障するため、保険に加入しなけらばならない。受入者はここでいう第三者の資格を有する。 保険に加入した場合、保険の証明書、または明細書により保険の加入の事実が認められる。これらの証拠となる書類は保険会社により無料で交付される。書類には、依拠する法律及び規則、保険会社の社名、保険の契約番号、保険の有効期間、被保険者の姓名及び住所等が記載されていなければならない。 (2)契約の内容 受入者と高齢者の民法上の責任を保障する保険契約は、被害者により有利な契約となる場合を除き、1991年1月23日のデクレ第91−88号に規定される条項に違反することができない。契約は、毎年自動的に更新される。保険法典に規定された場合以外にも、高齢者の受入れ契約が終了した場合はその効力を失う。 保障額は、身体的損害の場合、被害者1人につき500万フラン、物質的損害の場合、1件につき300万フランを下回ることはできない(最高10O0フランの免責額を設けることができる)。 受入者の契約は、受入者の個人的な行為、その住居に居住する者またはそこで働く者の行為、家具、建物、ペットに起因する損害、及び家主または転貸人として、特に火事、雷、水や凍結によるあらゆる事故、あらゆる爆発や破裂の事故により高齢者が受ける損害を保障するものでなければならない。また、高齢者の契約は、保険法典第112条1項に規定される条件において、高齢者の行為、家具、ペットに起因する損害、及び民法典第1732条とそれに続く条項により規定される条件(占有者の責任及び責任の軽減)において、占有期間内に生じた破損、水や凍結によるあらゆる事故、あらゆる爆発、破裂の事故により第三者が受ける損害を保障するものでなければならない。 (参考文献)
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