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ポータルサイトの設立に際して

在住外国人の増加に伴い、言葉や文化、生活習慣の違いからお互いがお互いをよく理解できないために、地域では日本人と在住外国人との間で、日常生活がスムーズに営まれない状況が少なからず発生しています。

こうした状況の多くは、我が国の諸制度が昔から日本に住む日本人だけを対象にして構築されていることを源に発生していると思われますが、一方、日本で生活を始めた外国人は、その日からその地域の住民であり、行政サービスの客体となる訳です。加えて、その数も増加する一方です。

こうしたことから各現場では、救いの手が求められている現実を目の当たりにしていても、前例が無く行政が取り扱うべき問題なのか議論を要したり、取り扱おうと踏み出すにも一部局では対応できずに全庁的な対応が必要だったり、あるいは行政だけでは解決できない等々、様々な状況が発生しています。

このような状況を少しでも和らげ、自治体等の各現場において多文化共生政策を推進されている方々に役立つことを目指して、クレアでは多文化共生ポータルサイトを作成しました。

ポータルサイトの構成は、部局割等にはしていません。そうするとその狭間でこぼれおちる問題があることは皆さんがご承知のところと思います。ということで、“人”に注目し、その一生に寄り添う意味でライフサイクルによる構成としています(※)

また、提供していこうとしている情報は、単に実施されている施策集にするのではなく、そうした施策を実行するに至ったプロセスや行政としての限界点などを可能な限り拾い上げるとともに、隘路を突破するための方策についての提案も試み、多文化共生政策について考えるための共通の土台、対症療法的ではなく施策を体系的に企画・推進することのできる環境づくりを目指したいと考えております。

と言いつつも、まずはスタートして立ち上げたところです。今後、皆さんからの意見を伺いながら順次更新し、皆さんとともに役立つポータルサイトを目指したいと考えています。

(※)
ライフサイクルによる多文化共生論は、大東文化大学の川村千鶴子教授らの長年の調査・研究によって生まれた方法論です。人の「人生」に寄り添うことで、貧富の格差、民族の差異、障害の有無による格差などを乗り越え、お互いの顔が見える関係性を築いていく努力は、多文化共生社会への第1歩であると語られています。
<引用文献>
川村千鶴子 編著 (1998)、『多民族共生の街・新宿の底力』 明石書店
川村千鶴子 編著 (2008)、『「移民国家日本」と多文化共生論』 明石書店
川村千鶴子、近藤敦、中本博皓 編著 (2009)、『移民政策へのアプローチ』 明石書店