難民

難民とともに暮らす

日本における難民支援

1975年にインドシナ難民が来日して以降、政府は、1979年の閣議了解により、インドシナ難民の日本での定住を支援する方針を決定しました。この決定に基づき、財団法人アジア福祉教育財団(現在は公益財団法人)に定住促進のための事業が実務委託されることになり、同財団に「難民事業本部」が発足し、日本語教育、職業紹介、職業訓練などの定住促進業務が実施されてきています。

同本部の下には、姫路定住促進センター(兵庫県姫路市)、大和定住促進センター(神奈川県大和市)、国際救援センター(東京都品川区)が設置されましたが、近年のインドシナ難民受入れ数の減少により、姫路及び大和の定住促進センターはすでに閉所され、残された国際救援センターにおいて、従来のインドシナ難民のほか、2003年度からは条約難民向けの定住促進業務を行っていました。その後、インドシナ難民の我が国流入が集結したことに伴い、国際救援センターは2006年3月末をもって閉所し、同年4月からは新たにRHQ支援センター(東京都内)を設け、条約難民及びその家族ならびに第三国定住難民(2010年9月から)を対象とした定住促進業務を行っています。

<引用文献等>
外務省 HP
http://www.mofa.go.jp/
公益財団法人アジア福祉教育財団 難民事業本部
http://www.rhq.gr.jp/

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地域への定住と課題 〜第三国定住の例から〜

日本は2014年3月末までに第三国定住事業により、合計13家族63名のミャンマー難民を受入れました。彼らは日本語教育や社会生活適応指導などの定住支援プログラムを受講し、三重県鈴鹿市や埼玉県三郷市などに定住しています。第三国定住をした難民は、各地において文化や習慣がまったく異なる日本社会に定着し、安定した生活を営む必要がありますが、様々な不安を抱えていることは想像に難くありません。彼らが一つひとつの不安や問題に向き合い、解決して行くにあたっては、地域社会や職場における関係者の理解と支援が不可欠です。政府から委託を受けた(公財)アジア福祉教育財団によって行われている総合的な定住支援プログラムは約180日間だけであり(欧米では語学研修は1年間から2年間行われている国もあります)、例えば、日本語については、実際に人と接し、仕事をする中で本当に使える日本語を習得していくことが必要となります。仕事についても、人によって向いている仕事が異なりますので、少しずつ自分に合った仕事を見つけ、慣れていくことが必要となります。

2012年に3年間の第三国定住パイロット事業の延長が決定された際、2010年の最初の受入れ状況の検証から明らかになった問題点を改善するため、定住支援プログラムの充実・強化(社会生活体験の充実、職場体験講習の実施、日本語に関する実践訓練の充実など)をはかり、定住生活開始後の支援(地域定住支援員の配置、日本語の継続的学習機会の提供など)を充実させることにしました。今後の課題として、定住先の地方自治体や地域社会がこれまで集積してきた経験やノウハウを、今後難民を受け入れる・受け入れようとする地方自治体や地域社会と共有する仕組みが存在しないことがあげられます。また、問題が生じた際の国における担当省庁の明確化や、受け入れた自治体や地域社会で生じた課題に早期に対応できるような仕組みの構築がますます求められています。

特別な定住支援は、2014年1月「第三国定住に関する有識者会議」では、日本への一定の定着が確認できた時点で支援内容等により段階的に終了を判断すべきだとしています。しかし、その終了時期については、2010年に第一陣として来日し、入国後約3年が経過した難民の方々への定着状況調査結果から日本への一定の定着が確認できた時点を明らかにするのは難しく、半年ごとに実施している日本語能力、生活・就労状況等を踏まえた定着状況に基づき、各難民の個別具体的な事情を考慮していく必要があるとしています。

<引用・参考文献等>
内閣官房 難民対策連絡調整会議
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nanmin/yusikishakaigi/pdf/houkoku.pdf

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難民支援関連機関

国連難民高等弁務官事務所

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR: United Nations High Commissioner for Refugees)は、世界各地にいる難民の保護と支援を行なう国連機関です。UNHCRは国連総会によって創設され、1951年にスイスのジュネーブを拠点に活動を開始しました。

国連難民高等弁務官事務所駐日事務所 HP
http://www.unhcr.or.jp/html/index.html

財団法人アジア福祉教育財団・難民事業本部

難民事業本部は、政府の委託を受け、日本に定住する難民の定住促進を行っている団体です。定住支援プログラムとして、日本語教育や生活ガイダンス、就職先や職場適応訓練をあっせんするなど、難民が日本社会で自立・定住していくための支援をしています。

難民事業本部 HP
http://www.rhq.gr.jp/index.htm

難民支援協会

難民支援協会は、難民が日本で自立した生活を安心して送れるよう、難民一人ひとりへの支援を行っている団体です。法的支援活動、生活支援活動、コミュニティ支援活動のほか、オープンな議論による市民への情報発信や難民の就労支援のためのワークショップなどを実施しています。

難民支援協会 HP
http://www.refugee.or.jp/

社会福祉法人さぽうと21

社会福祉法人さぽうと21は、1979年に国内外のインドシナ難民の救済に取り組むために設立された日本で最も古いNGOの一つである『難民を助ける会』を母体とした団体です。インドシナ難民支援の延長として、条約難民、中国帰国者など、広く外国人および元外国籍の人々にたいする支援をしています。

社会福祉法人さぽうと21 HP
http://www.support21.or.jp/

特定非営利活動法人かながわ難民定住援助協会

神奈川県内の難民定住者等を対象に、日本語教室や学習室、生活・法律相談を開催し、外国人定住者の自立につながる事業活動を行っています。

かながわ難民定住援助協会 HP
http://www.enjokyokai.org/

全国難民弁護団連絡会議

難民支援に携わる弁護士のネットワーク団体です。各弁護団や弁護士間の情報交換、難民法の世界的な水準についての勉強会の開催、入管において問題が起きたときの声明発表や難民政策についての提言の発表などを行っています。

全国難民弁護団連絡会議 HP
http://www.jlnr.jp/index.html

日本UNHCR・NGO評議会

J-FUNは、UNHCR駐日事務所と難民支援と保護活動に従事する諸団体が自由に参加することのできる開かれたフォーラムです。活動のための情報交換と発信、共同の啓発・広報活動の実施、人材交流、そしてUNHCRが関係する事業へのNGOのさらなる参加促進を目指しています。

日本UNHCR・NGO評議会 HP
http://www.unhcr.org/jp/j-fun

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日本のNGOによる“海外での”難民支援活動

近年、世界各地の紛争地域において、日本のNGOの難民支援活動が目覚ましくなってきています。従来、政府は人道支援を行う日本のNGOの活動に対し、草の根無償資金協力やNGO事業補助金によって援助を行ってきました。

しかし、1999年コソボにおいて大量の難民・避難民が発生した際には、各国のNGOにより、従来にないスピードと規模で緊急人道援助が行われ、NGOの重要性が改めて認識されました。このような状況を踏まえて、政府は、1999年8月、「日本NGOの緊急人道支援事業に対する支援措置」をとり、日本のNGOがより迅速かつ機動的に活動を立ち上げられる体制を整えました。

一方、NGO自身の間でも、コソボでの緊急人道支援活動等を通して、より迅速かつ効果的な活動を行うためには、初動活動で出遅れないように、組織的・財政的基盤を強化する必要があるとの認識が高まり、2000年8月、NGO、政府及び経済界が連携する枠組みとして、ジャパン・プラットフォーム(JPF)が発足しました。JPFには、政府や民間企業・財団などが拠出した支援金がプールされ、武力紛争や自然災害等の現場におけるNGOの初動活動に充当されるほか、NGOは民間企業から必要な技術、機材、人材、情報等の提供を受けることができます。

また、時を同じくして、NGOの人道援助に係る研修を行うことを目的として、UNHCRにより「国連人道援助緊急事態対応訓練地域センター(eCenter)」が東京に設置されました。
これらの諸策により、NGOの活動基盤が強化され、今後、より一層「日本の顔が見える」緊急人道支援活動を展開していくことが期待されています。

<引用文献等>
外務省 HP
http://www.mofa.go.jp/

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