◇企画展を開催し、日本の伝統工芸品を発信＝仏・パリ

　クレアパリ事務所は１１月１８日から２９日まで、パリ日本文化会館で企画展「伝統と先端と〜日本の地方の底力〜」を開催した。企画展は、欧州に日本各地の伝統工芸品の魅力を発信することを目的に、自治体から商品を募って展示販売を行うもので、１３回目の開催となる今回は、北は青森から南は宮崎まで２０自治体から計３１１点が出品された。

　会場では来場者が、出展された商品を一点一点、真剣に吟味する姿が見られ、日本の伝統工芸品への関心の高さがうかがえた。継続開催の効果により、常連客が多く来場し、企画展が始まって数日で完売する商品もあった。クリスマス前の時期ということもあり、贈答用に購入する来場者も多く見られた。

　企画展と併せて、日本の職人を招いて実際に伝統技術を直接体験できるワークショップを開催した。加賀友禅や江戸押絵など六つのワークショップは、いずれも予約開始と同時に満席になる盛況ぶり。参加者からは「プロの熟練した技を間近で見ることができてよかった」との声が寄せられた。（パリ事務所）

◇ブルネイ内務省の要請で「地域活性化」の専門家を派遣

　クレアシンガポール事務所は１１月９日から１３日まで、ブルネイ内務省の要請により「地産品・地域資源を活用した地域活性化」に詳しい専門家を派遣した。「自治体国際協力専門家派遣事業」の一環で、京都市の職員を専門家として招き、講義やワークショップ、視察を行った。

　講義で専門家は、若者参画や販路開拓といったブルネイの課題を踏まえ、日本で行われているマーケティングやふるさと納税の事例を紹介した。ワークショップでは、行政・地域の担い手や学生らが商品開発やブランドづくりについて意見交換し、行政と民間、若者が連携して取り組むことの重要性を共有した。視察では、農業や工芸、ホームステイなどブルネイの地域資源の魅力を現地で確認した上で、滞在型観光や、アーティストによる長期滞在での創作活動など、自然や文化を生かした新しい観光の形が示された。専門家派遣事業を通じて、地域活性化に向けて両国間で連携を深める良い機会となった。（シンガポール事務所）

写真：現地の人から伝統工芸品の説明を受ける専門家ら

◇滋賀県・湖南省平和交流祈念行事に参加＝中国

　１１月８日から１０日まで、湖南省長沙市で滋賀県・湖南省平和交流祈念行事が開催された。滋賀県と湖南省は、２０２３年の友好提携４０周年を契機に平和をテーマに交流を開始しており、今回は滋賀県から三日月大造知事をはじめとする代表団約１５０人が出席。クレア北京事務所も参加した。

　三日月知事は式典のあいさつで、滋賀県の琵琶湖と湖南省の洞庭湖との縁を基に、両地域が４２年間にわたって交流を続けてきたことを説明した上で、「日中両国は一衣帯水の間柄で、未来の平和への歩みを止めないための行動が重要であり、この行事が世界の恒久平和のモデルになることを願う」と語った。

　式典終了後、参加者は湖南松雅湖国家湿地公園に、友好提携４２年にちなんで４２本のキンモクセイの記念植樹を行い、平和への誓いを新たにした。（北京事務所）

◇ニューサウスウェールズ州地方自治体協会の会合に参加＝豪・ペンリス市

　１１月２３日から２５日まで、オーストラリアのペンリス市で「ニューサウスウェールズ州地方自治体協会２０２５年次会合」が開催された。会合には、同州内の自治体の首長や議員、幹部職員など約１０００人が参加。クレアシドニー事務所はブースを出展し、事務所の活動について紹介した。

　この中で同事務所の職員は、ブースを訪れた参加者に、オーストラリアとニュージーランドの自治体幹部職員らが現地で日本の自治体の行政運営を学ぶセミナーを開催していることなどを説明した。また、会場で同事務所の職員と同州内の自治体の首長や議員、幹部職員らが顔を合わせ、さらなる連携や交流の継続を互いに確認するなど、関係を深めるよい機会となった。（シドニー事務所）