財団法人 自治体国際化協会
災害時多言語情報作成ツール
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4. 多言語音声情報作成ツールの活用方法等
4.1 使用目的
 多言語音声情報作成ツールは、災害時に災害情報や被災者への注意等を音声で提供することを支援するためのツールです。
災害情報を外国人に音声で伝えるため、英語、中国語、韓国・朝鮮語、ポルトガル語、スペイン語およびタガログ語で録音された音声素材を簡単に再生することや、ダウンロードして取り出すことが可能なツールです。

4.2 内容
<35のコンテンツ>
 音声素材として表6のとおり、35のカテゴリーのものを用意してあります。
表6 多言語音声素材カテゴリー一覧
<6言語での録音>
 これらのコンテンツは、次の6言語で録音されています。日本語と各外国語の翻訳原稿注5)の対照表が、「翻訳文対比集」にありますので、参照してください。
(1)英語
(2)中国語
(3)韓国・朝鮮語
(4)ポルトガル語
(5)スペイン語
(6)タガログ語

<音声素材のダウンロード>
 日本語テキストで内容を確認し、必要な言語の音源をダウンロードして使用します。
図
注5)翻訳文対比集に掲載している翻訳文は録音内容を書き写したものではありません。
<使用方法>
 詳しい使用方法は、多言語音声情報作成ツール取扱説明書を参照してください。

4.3 活用方法
<ラジオ放送>
 このツールを利用した音声情報の提供方法としては、FM局等のラジオ媒体を通じて提供することが基本的な形態です。
 大規模な災害の場合には、地域国際化協会等自身も被災する可能性が高く、FM局等への支援を行うことが難しくなることもあります。そのため、予めこの多言語音声情報作成ツールをFM局等のパソコンにダウンロードしてもらうようにしてください。
 警戒警報発令時、地震発生直後、災害発生後72時間以内(それ以後の利用も可能)の情報告知に関する多くのコンテンツがありますので、各FM局等自らがこれらを使用できるようにしておくことが重要です。
 特に例文3のように地名が別に告知されて完結したメッセージとなるものについては、ラジオ局のアナウンサーによる地名告知が必要ですので、事前にアナウンサー等の訓練を行っておくことをお勧めします。
例文3 地震情報の報道例
 また、多言語放送のために使用できる放送時間は、様々です。そのため、例文4および例文5のように短いメッセージの組み合わせにより、放送時間の調整を可能としています。これらの編集についての訓練も行っておくことをお勧めします。
例文4 長いメッセージの場合 例文5 短いメッセージの場合
<防災無線・広報車>
 「6.災害広報用メッセージ」は、例文6および例文7のように地域の実情に応じた広報メッセージが作成できます。
例文6 高台への避難の場合 例文7 避難ビルへの避難の場合
 これらの災害広報用メッセ―ジを活用するには、市区町村の防災無線や広報車の災害広報の音声メッセージの一部に予め入れておき、災害広報を実施する際の編集等の作業を必要としないようにしておくことをお勧めします。

<携帯音楽プレーヤー等>
 MP3注6)対応の携帯音楽プレーヤー等にダウンロードし、避難場所に避難している外国人等に個々に聞いてもらうことや避難場所の放送設備を使用して放送することも可能です。
 地域国際化協会等のWebサイト上に、「3.地震直後、余震等の注意」「4.情報告知用」および「5.災害関係知識」のコンテンツを適宜アップし、多くの方々にインターネットを介して利用してもらうことも有効な情報提供方法と考えられます。

<防災教育>
 日頃の防災教育に防災のための備えに関する例文8のコンテンツも用意しました。防災訓練時や自治体・地域国際化協会等のWebサイトへの掲載等により防災教育用としても活用可能です。
注6)MPEG Audio Layer-3。映像データ圧縮方式のMPEG-1で利用される音声圧縮方式の一つ。
例文8 防災教育用メッセージ
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