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Vol.173 IoTが暮らしを変える?

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□■□      CLAIRメールマガジン vol.173(2017年3月10日)
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□                ~ IoTが暮らしを変える? ~

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                            T O P I C S               
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【記事】ニューヨークがベストスマートシティを受賞

【記事】あなたの情報で生活がより便利になる!?
     ~シンガポールのSmart Nation政策~

【記事】ドイツでの公共工事におけるVR技術の活用

【記事】ロンドンのボランティアプログラムについて

【INFO】第18回Japan Expo開催
    フランス・パリでの日本紹介イベント「ジャパンエキスポ」について

【REPO】スタッフだより 素敵なお下がり 

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【記事】ニューヨークがベストスマートシティを受賞
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世界屈指の繁華街タイムズスクエアを訪れると、多くの警察官が配置されてい
るとともに多数の監視カメラが設置されているのが分かります。米国でもっとも
安全な大都市のひとつになったニューヨークですが、公共の安全を守るために、
顔認識技術などの最新のITを取り入れた防犯対策が講じられているそうです。

ニューヨーク市は2016年11月28日にスペインで開催されたスマートシティ・エ
キスポ世界大会(The Smart City Expo World Congress)にて「2016年ベスト
スマートシティ」を受賞しました。スマートシティとは一般にIoTを活用して
都市の運用効率を高め、経済、環境、社会サービスなどを向上させるという構
想です。環境・エネルギー、医療・健康、交通システム、インフラ、セキュリ
ティー、行政サービスなど広範な分野の取組が進められています。

今回ニューヨーク市が受賞したベストスマートシティ賞は、都市の課題解決に
向けた最先端の取組を表彰するもので、持続可能・強靭・公平公正な都市を目
指すOne NYC計画を推進するデブラシオ市長の取組が評価されました。

具体的には、スマートテクノロジーを行政サービスや生活向上に積極的に導入
していることが評価された点の一つです。冒頭で防犯対策等について触れまし
たが、公共の安全・維持のために銃声検知システムに300万ドルを追加投資した
ことも評価されています。

この他、エネルギー、ゴミ処理、交通などの分野における都市の喫緊の課題に
取り組むベンチャー等を支援していることや、スマートテクノロジーをプライ
バシーや住民の安全などに配慮して活用していくための世界初のガイドライン
を作成し、20以上の都市で署名したことなどが評価されました。

マンハッタンの街では、全ての人にIT環境を提供することを目指してニューヨー
ク市が設置するキオスク端末(現在約550台)を使って無料Wi-Fiサービスを利
用することができるなど、身近な所でもスマートシティの取組の進捗を感じる
ことができます。経済文化の中心地ニューヨークはIoTでも世界をリードする
大都市です。

                 (ニューヨーク事務所 会沢所長補佐)

One NYC計画については、こちら。
< https://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/201505/7.pdf >

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【記事】あなたの情報で生活がより便利になる!?
     ~シンガポールのSmart Nation政策~
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1 Smart Nation を目指す
2014年、シンガポールのリー首相は「世界初のSmart Nationを目指す」ことを
発表しました。Smart Nationとは、ITの先端技術を用いて、生活環境を効率的
に管理・運営し、人々の生活の質を高め、継続的な経済発展を遂げる新しい国
家のことです。

2 ITの先端技術と国民の生活
Smart Nationの構築を目指し、シンガポールではすでに国民生活に根付いた最
先端技術を用いた実証実験が始まっています。

例えばジュロン地区のHDB(公団住宅)では、「Smart Health-Assist」を開始
しています。これは、一人暮らしのお年寄りや身体の不自由な方の健康状態の
管理を目的とした実証実験です。ここの居住者はリストバンド状のウエラブル
端末を身に着けて生活しており、医療従事者が定期的に送信される心拍数や血
圧を観察しています。

さらに、室内にはセンサーの埋め込まれた絨毯が敷かれており、長時間動いて
いない等の異変を察知した場合は、医療従事者や家族に通報するシステムも備
わっています。

また、公共交通機関も、ビッグデータを利用し、さらなる効率化を目指してい
ます。公共の場に設置されたセンサーや、移動手段検索アプリの利用者等から、
人々の行動習慣を収集し、公共バスのルート設定に役立てています。

3 問われる情報リテラシー
このように、シンガポールでは国民一人一人の情報を大々的に収集し、より快
適で、効率的な社会を目指しています。より快適な生活が送れるようになる一
方で、個人から得る情報が多いほど、心配になるのが個人情報の流出や悪用で
す。

シンガポールでは今後のさらなる情報の集積・活用に備え、2016年10月にサイ
バーセキュリティ戦略を発表しました。強固な情報インフラ整備に向けて予算
を増額し、今後はハード面の整備はもちろん、サイバーセキュリティの分野に
強い人材育成や国民への啓発活動に乗り出します。

収集する膨大な情報をどう活用し、一方で個人のプライバシーをどう守るのか、
Smart Nationにおけるシンガポール政府そして国民のこれからに注目が集まり
ます。

                 (シンガポール事務所所長補佐 押川)

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【記事】ドイツでの公共工事におけるVR技術の活用
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ドイツのバーデン・ヴェルデンベルグ州のStuttgart駅とUlm駅の間の鉄道路線
を新設するため、Stuttgart駅をこれまでの終着駅の頭端式から通過式に改修
するプロジェクト「Stuttgart21」が進められています。この路線が開通すれ
ば、西はフランス、東はオーストリアやスロバキア、ハンガリーの都市と鉄道
で結ばれることになります。

駅の改修工事は、2010年に始まりましたが、巨額な費用がかかること、工事で
公園の樹木が損なわれること、歴史的な駅舎の一部が取り壊されることなどを
問題視する反対運動が起こり、住民デモが先鋭化して警察と衝突、負傷者も出
たそうです。その後、州議会議員選挙でプロジェクトに反対する緑の党が躍進
したことをきっかけに、工事が始まっているにもかかわらず、プロジェクト取
りやめの法案に対する賛否を問う州民投票が実施されました。結果は約60%が
反対で、工事はそのまま進められることになりました。

しかしながら、こうした反対派の動きを背景に、情報公開の重要性を認識した
ドイツ鉄道は、駅舎の一部を改修して「TURNFORUM」を設置、新しい鉄道網の
メリットの説明や新しい駅舎の完成予想、駅周辺の都市計画などを映像や模型
などで説明しています。また、駅改修工事現場のガイドツアーも開催されてい
ます。ここで活躍するのがVR。専用のメガネを装着するとそこは駅舎の地下。
進められる工事の様子を360度、地上にいながら体験できます。映像の作成に
は、工事現場に多数の専用カメラを設置して行ったとのことです。実際に工事
現場のガイドツアーも開催していますが、安全性確保のため、一回に限られた
人数しか案内できません。「VRは安全に実際の工事の様子を見てもらうことが
でき、より多くの人に工事に対する理解を深めてもらうのが狙いです。」と、
担当者は話していました。

映像の最後に、岩盤発破の様子を見ることができましたが、飛んでくる岩を思
わず避けようとしてしまうくらい圧巻の映像です。  

                     (ロンドン事務所次長 浅田)

参考サイト
< http://www.bahnprojekt-stuttgart-ulm.de/en/turmforum/overview/ >                     

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【記事】ロンドンのボランティアプログラムについて
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ロンドンにはTeam Londonというボランティアのプログラムがあります。2012年
に始まったプログラムで、若者からお年寄りまで約25万人が参加しています。
活動分野は、文化・芸術、教育、環境、健康・福祉、スポーツ・レジャーなど
さまざまです。

Team Londonのサイトを活用して、活動可能な時期や興味のある分野、自分の
スキルなどを入力して検索すると、自分にあったボランティア活動を見つける
ことができます。

ボランティアは、様々な年齢、バックグラウンドの人々が一緒になって活動す
ることから、コミュニティのつながりをより強くしようというのがこのプログ
ラムの狙いです。

中でも観光分野では、Team London Ambassadorというボランティアがあります。
毎年、550名のアンバサダーが採用され、トラファルガー広場やピカデリーサー
カスなどの観光スポット、ガトウィック空港といった交通結節点で観光案内を
行います。60種類近くの言語が使用され、実に多様です。Team LondonのNews 
letterを通じて、毎年一回の募集があり、採用されると必要なトレーニングを
受けた後、デビューします。また、子どもなどの自分の家族同伴で活動するこ
とは禁じられています。Team Londonのボランティアマネージャーのサポート
を受けられる一方で、プログラムの改善のため、活動についての意見や見解が
求められます。

ロンドン市長のサディク・カーン氏は、ロンドンが博物館、スポーツ会場や劇
場などに恵まれていることを誇りに思い、観光産業の振興は自分の使命として
います。そして、「観光客に対するボランティアの方々のあたたかいおもてな
しは、その一助となる。」とコメントしています。


                     (ロンドン事務所次長 浅田)

参考サイト
< https://www.london.gov.uk/what-we-do/volunteering/improving-social-integration/team-london-ambassadors >

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【INFO】第18回Japan Expo開催
    フランス・パリでの日本紹介イベント「ジャパンエキスポ」について
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毎年7月に開催されるヨーロッパ最大級の日本文化の祭典Japan Expoは、多様
な日本を多角的に発信し、日本への玄関口となるフランスのフェスティバルで
す。昨今は、観光、食文化、伝統文化にも注力。来場者の80%が「日本に行き
たい!」とアンケート調査に答えるほど、漫画やアニメを通して「ニッポン」
を知った来場者の夢は「訪日」です。24万人の潜在訪日者へのインバウンドPR
や、販路拡大を目指した地域産品のテストマーケティング実施にも最適な機会
です。是非ご出展・ご参加をご検討下さい。

また、会場内外告知、ネットPRのためのプロモーション・ツールも利用可能で
す。

日時 : 平成29年7月6日(木)~9日(日)
場所 : フランス パリ近郊 パリ・ノール・ヴィルパント展示会会場

詳細は以下のリンクをご覧ください。
HP : < http://www.japan-expo-france.jp/jp/ >
第18回Japan Expo概要(pdf) : < https://goo.gl/ZQ3Lwx >
第17回開催総括 : < https://goo.gl/oQE6ta >

■お問い合わせ 
Japan Expo日本駐在事務所(東京) ビュオン・ファブリス(日・英・仏語対応)
E-mail : fbuon@sefa-event.com
Tel : 03-4540-1124


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【REPO】スタッフだより 素敵なお下がり
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先日、お下がりの服を知り合いからゆずり受けました。どうしても自分で服を
購入すると、似通ったデザインや同じような色を選びがちになっていたため、
服のジャンルの幅が広がったような気がして嬉しくなりました。お下がりとい
うと、幼い頃は嫌がったものですが、自分の幅を広げ、新しい自分を発見でき
る、素敵なものなのかもしれませんね。

                       (企画調査課主事 倉田)

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【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F
HP < https://www.clair.or.jp/ > TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741

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