CLAIR(クレア)一般財団法人自治体国際化協会

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自治体の海外活動支援・依頼調査

自治体の海外活動支援

海外事務所ごとの個別事項:ニューヨーク事務所

 

1 日本の制度との違いについて

アメリカとカナダは連邦国家であり、日本のような中央集権国家とは異なります。州の権限が大きく、州ごとに制度や施策がさまざまです。連邦政府と州政府、地方自治体との関係は、日本の国と地方自治体の関係と同じではありません。

 

2 事前調査について

アメリカやカナダの自治体を訪問して調査を成功させるには、事前の準備が重要です。

(1)訪問希望先のウェブサイトを確認
多くの自治体はウェブサイトで様々な情報を提供しています。忙しい自治体職員に対して、ウェブサイトに記載されていることを尋ねる内容の質問を送ると「ウェブサイトを見て欲しい」と言われて、訪問を受け入れてくれません。ウェブサイトを見た上で質問事項を準備し、なぜ訪問したいのかを説明することは、アポイントメントを取る上で最も重要です。

(2)調査事項や質問事項の明確化
アメリカやカナダの自治体職員は人事異動がなく、業務が細分化されているために、一人の職員が一般的な概要説明をすることはありません。幅広くたくさんの質問事項を用意するよりも、特に聞きたい質問が何かを明確にしたほうがアポイントメントが取りやすくなります。

(3)対応してくれる職員と討議ができる質問事項を準備
アメリカやカナダでは職員が一方的に説明をするのではなく、自分たちも訪問者から学びたいと考えています。このため、先方に会ってみたいと思わせる質問事項を準備することが、受入け可否のポイントになります。

(4)日本での取組みを説明
日本とアメリカやカナダでは制度が違うことが多々あります。具体的な質問を用意しても、受入れ側が日本の状況を理解していないために、「訪問者がなぜそのような質問するのか?」と理解してもらえないことがあります。自分たちや日本での取組みがどのようなものなのかを説明することで、質問の趣旨を理解してもらうことができ、自分たちの欲しい情報を明らかにすることができます。また、受入れ側がどの担当者が対応するのが適当かという判断材料にもなります。

(5)調査結果の活用方法を説明
訪問調査をして得た情報をどのように日本で使うかを説明することによって、アメリカやカナダでは同じ課題にどのように対応したか等、より充実した回答を引き出すことができます。

 

3 訪問日程について

(1)移動の時間にはゆとりを持って
アメリカとカナダは日本と比較すると広大な面積を有しています。また、公共交通機関に遅延が発生することもあり、想定していた以上に移動時間がかかる場合もあります。日程を組むにあたっては、面談と面談の間の時間にゆとりを持たせ、無理のない行程にされることをお勧めします。

(2)公共交通機関の確認
アメリカやカナダでは都市と都市を結ぶ公共交通機関がないことがあります。滞在都市を確定する前に、公共交通機関があるのか、タクシーで移動できるのかを検討する必要があります。交通機関等について分からない場合は、ニューヨーク事務所にご相談下さい。

(3)早めのアクションと複数の希望日時の提示
日本からの訪問者を受け入れることはアメリカやカナダの自治体等の厚意によるものです。アメリカやカナダの自治体等の関係者に対し訪問を受け入れてもらうためには、訪問する熱意を示す必要があります。時には、繰り返し交渉する必要もあります。アポイントメント取りを成功させるために、早めの依頼をお願いします。また、◯日◯時といったピンポイントでのアポイントメント取りは訪問の受入れの可能性を低くしますので、2~3の訪問希望日時を提示することをお勧めします。

(4)柔軟な訪問先の検討を
ある機関を訪問したいと連絡を取ってみたところ、質問事項に関する専門家は別の場所にいる(州、市が異なる場合や担当部局や機関が異なる)ということがあります。訪問先が確定してから滞在都市を確定するぐらいの柔軟性を持たせた方が、よりよい成果をあげることができます。

(5)訪問先の厚意でアポイントメントが確定
上記(3)にも記載しましたが、皆さんの訪問は、受入れ側であるアメリカやカナダの自治体、民間企業の厚意によって確定します。一旦、受け入れを前向きに検討すると回答をもらっても、最終的な受入れ確定には時間がかかります。面会時間と場所の確定は、ギリギリまで時間がかかることをご理解ください。

(6)通訳への情報提供
アポイントメントの確定までに時間がかかることがあるので、通訳を依頼する場合には、変更やキャンセルについても確認が必要です。また、通訳者には事前の情報提供(訪問先、訪問目的、質問事項や調査事項)を行う必要があります。事前に下調べをしてもらうことによって、専門用語等を適切に通訳してもらうことが可能となります。

 

4 日本との文化的な違いについて

(1)表敬訪問は困難
通常、アメリカやカナダでは、儀礼的な表敬訪問は公共機関でも民間企業でも受け入れたがらない傾向が見られます。彼らは特定の事項に関する意見交換を行うことを期待してます。

(2)休日やホリディシーズン
アメリカでは7月4日の独立記念日、11月の第4週の感謝祭はアメリカ全土が休日となります。特に感謝祭以降はホリディシーズンとなり、1月初めてにかけて休暇を取る職員が多くなります。また、7月から9月第一月曜日のレィバーディ(労働者の日)までも夏休み期間となるため、これらの時期は、アポイントメントの取得が困難となることにご留意下さい。

このページに関するお問い合せ先
総務部企画調査課
Tel :  03-5213-1722
Fax :  03-5213-1741
Email : kikaku@clair.or.jp
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